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水源地域の環境

利根川水源地のある水上町は全体面積の95%が林野で、そのほとんどが国有林。人工林が少なく、圧倒的に自然林で、上流部はブナの原生流域。2000m以上の高山帯には笹群落や高山低木林が分布している。年平均気温は10℃前後で、特に藤原では8℃前後の冷涼な地域。降水量も多く、積雪量は毎年1mを超え、藤原では2mを超える関東有数の積雪地。
 利根川の源流として矢木沢、奈良俣、須田貝、藤原の4つのダムを有しながら、その周辺は手つかずの自然が残る希有かつ貴重な地域。また、その豊かな植生を生息環境として、ツキノワグマ、カモシカ、キツネ、タヌキ、リス、テン、オコジョ、サルなど、魚ではイワナ、ヤマメ、ニジマス、ウグイ、コイ、ワカサギなど多くの野生動物が分布している。

水源地域の歴史と文化

 明治22年、18村の合併により、利根川の水の上の村「水上村」が発足。昭和22年に現在の水上町となる。昭和6年、上越線の開通後、温泉地としてもスキー地としても全国にその名が知られるようになる。現在では、首都圏を対象とした広域レクリエーション拠点として、谷川温泉、湯桧曽温泉、宝川温泉、湯ノ小屋温泉等の温泉地、9つのスキーエリアを持ち、さらに谷川岳や尾瀬への玄関口としても多くの人々が来訪している。
 昭和30年前半から須田貝、藤原、矢木沢等のダムが建設され、平成3年には奈良俣ダムが完成し、現在のダム群の形となった。
  利根川沿いには、与謝野晶子、若山牧水、北原白秋などをはじめとして、数多くの文人の石碑が残っている。また、水上町内の各地区では、獅子舞や歌舞伎など伝統芸能も地元の人たちの手によって継承され、重要文化財も多く点在する。